こんなひとにおすすめ
- 帰国子女ってだれのこと?
- いつからいつまで海外何年?
- 英語が上手?日本語がへん?
- 受験に有利?それとも不利?
もくじ
”帰国子女とは”実ははっきりわからない



この記事では、『帰国子女』の意味や定義を探しつつ、帰国子女の事例やわが家の体験談などをシェアしていきたいと思います。
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【まとめ編2020】帰国子女のための大学受験情報と体験談
辞書による『帰国子女』の定義


帰国子女とは、
✔日本に帰国した小中学生
✔親の都合で海外にいて日本に帰国した子供
三省堂の大辞林から
ー 帰国子女 ー
外国での生活を経て、日本に帰国した学齢期の子供。帰国児童生徒。
ー 学齢の説明 ー
学齢(がくれい)とは学校に就学して教育を受けることが適切とされる年齢のことである。日本では、満6歳の誕生日以後の最初の4月1日から9年間(満15歳に達した日以後の最初の3月31日まで)が該当する。
ウィキペディアとgoo辞書から
ー 帰国子女 ー
帰国子女(きこくしじょ)とは「帰国した息子達・娘達」の総称。保護者の国外転居に伴って国外転居した後に自国に転居(帰国)した子女。
親の仕事の都合などで長年海外で過ごして帰国した子供。
出典:goo辞書 帰国子女
国による『帰国児童』の定義


帰国児童とは、
✔海外に1年以上滞在して日本に帰国した小中学生
日本にいる日本国籍の日本人の子供には、教育を受けさせる義務があるので、海外から帰ってきた子どもも帰国児童として、平等に教育の機会が与えられます。
文部文化省のサイトから
ー 帰国児童 ー
「帰国児童」とは、海外勤務者等の児童で、引続き1年を超える期間海外に在留し、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの間に帰国した児童をいう。
『帰国生』というよびかたもあるよ


帰国生とは、
✔海外から帰国した生徒
それゆえに、義務教育ではない高校や大学の編入や受験においては、高校や大学それぞれの教育機関が個々に条件を提示しているわけです。
また、これとは別に、日本の高校や大学から海外に留学する人もおり、そのような方も含め、海外から帰ってきた生徒を『帰国生』と呼ぶのも自然かもしれません。
結論:帰国子女とは?


帰国子女とは
親の仕事の都合で、海外に1年以上滞在し、自国に帰国した子どもの総称。
帰国子女のキコジョは日本の大学生!
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【英語で受験&英語で授業を行う】日本の大学や大学院の探し方
帰国子女の事例とわが子の体験談


Aさん
・小学1年から5年間海外
・放課後にESLに通いながら現地校
日本語が母語。最初は英語で苦労したが、後々に馴染む。
帰国後は、あっという間に英語を忘れた。
Bさん
・小学1年から1年間海外
・放課後にESLに通いながら現地校
日本語が母語。事前に英語教育をしていたので、すぐに英語に慣れる。
たった1年の海外だったかが、帰国後もさらに英語力が上達。
ESLとは
English as a Second Language の略語。英語を母国語としていない人が英語を第二言語として学ぶクラスやコース。
小学校では移民のためのESLを併設している学校もあり、英語が第二言語の場合、ESLが必須となるケースが多い。
Cさん
・小学2年から中学3年まで8年間海外
・インターナショナル校
・毎週土曜日に日本語補習校に通う
日本語が母語。週1の補習校で日本語でも勉強。日本語も英語のバイリンガル。高校で帰国し、推薦入試で大学進学。駐在のご家庭の代表的なケース。
Dさん
・1歳から中学まで15年間海外
・現地校のみ
英語が母語。日本語は第2言語。日本の高校に編入したが、読み書きで苦労。英語を武器に大学受験。
娘のキコジョ
・0歳から高校3年まで18年間海外
英語が母語。日本語は第2言語。独学でN1取得。帰国生入試で大学受験し、英語で授業が行われる大学へ進学。
N1とは
日本語能力試験(JLPT)のN1上級レベル
【日本語能力試験(JLPT)のテキスト】N1合格者おすすめの問題集と勉強方法
帰国子女に期待される英語力
帰国子女には英語力があると期待されてしまう傾向がありますが、事実ではありません。
Aさんのように、5年間も英語で生活して、日本に帰国した途端すっかり忘れてしまった人もいます。
まわりが期待しても、本人にとっては英語の必要性もなければ、興味も失せてしまい、すっかり忘れてしまいました。
しかしBさんは、1年しか海外に滞在しませんでしたが、事前の準備と帰国後の興味もあり、バイリンガルレベルを目指しています。
帰国子女でも
英語力はそれぞれです
海外にいれば英語できる?
英語が第二言語の場合、幼稚園や小学生の時期だと、苦労して学んだ割には忘れるのも簡単。
英語に興味があれば、海外滞在期間に関係なく、帰国後も英語力を伸ばしている子どもたちもいます。
帰国子女に期待される日本語力
英語力と同じように、日本語力も期待されて荷が重い場合が多々あります。
Dさんのように母語が英語の場合、英語力には問題なくとも、日本に帰国した途端に日本語力を求められ、大変苦労したと聞きました。
Cさんはインターに通いながら日本語補習校にも出席し、日本語と英語の両方で教育を受けました。この方はバイリンガルになりましたね。
帰国子女でも
日本語力はそれぞれです
母語が英語の場合の日本語力
母語が英語の場合、日本人家庭の子どもでも、日本語力に限界はある。
日本語補習校に通う機会などがあれば、日本語力も伸ばすことができるかもしれません。
わが子キコジョの場合:体験談


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小学校から英語圏に引越し
教育は英語で受ける
日本語は家庭で聞く程度
第2言語としてフランス語を学ぶ
中学校は別の国へ引越し
教育は英語で受ける
日本語は家庭で聞く程度
第2言語としてスペイン語を学ぶ
現地語も学ぶ
高校はまた別の国に引越し
教育は英語で受ける
第2言語としてドイツ語を学ぶ
(ドイツ語B2B1を取得)
第3言語として日本語も学ぶ
(日本語N1を取得)
大学は日本で帰国子女
教育は英語で受ける
日本語は生活で使う
第4言語としてフランス語を再開
第5言語として韓国語も再開
帰国子女のユニークさ
異なる国々を経験し、何か国語にも親しんでいるかもしれない。
帰国子女のバックグラウンドは実にそれぞれでユニーク!
帰国子女の受験は有利なのか?


日本の高校受験だと、インターに通いながらも日本語補習校に通っていること、日本語学校に通いながらも英語やほかの言語に親しんでいること、その経験をアドバンテージにできるかもしれません。
国際化に必要な生徒として、海外経験や英語力が高く評価される場合が多くあります。
しかし大学受験となると、日本語での試験の壁が立ちはだかる。そもそも海外には日本語学校や補習校などの高校がありません。インターか現地校の高校生活を送りながら、日本の大学受験を考えることになります。
海外の教育システムで授業を受けながら、日本式の受験対策は厳しいかもしれません。
ただ高校卒業後に、日本で塾に通い、一般入試に挑戦される方も多いです。時間をかけて、日本語力と英語力、数学など得意科目で大学に合格する方もおられます。
まだまだ数は少ないですが、英語で授業が行われる大学もあります。かなり門が狭い。
例えば東大PEAK入試、300人以上が願書を提出し、合格するのは30人前後という感じ。
世界中から留学生や帰国子女が受験するので、逆に厳しいのかもしれません。
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まとめ:【帰国子女とは…何年?】実は定義なんてないらしい:体験談

この答えとしては『帰国子女とは、親の仕事の都合で海外に1年以上滞在し、自国に帰国した子どものこと』
ただ、とても奥深い。
海外で育つ子どもたち、海外滞在期間のみならず、滞在国や教育課程も教育方針もそれぞれでした。
一人として同じ海外生活を送っている人がいるはずもなく、多様性にあふれていると思います。
『帰国子女』はそう簡単にひとくくりにはできません。
バラエティーさを味方にユニークに生きていく、そんな醍醐味いかがでしょう。